参考書籍紹介
アルツハイマー病 真実と終焉
書籍情報
タイトル
アルツハイマー病 真実と終焉
”認知症1150万人”時代の革命的治療プログラム
デール・ブレデセン-著
アルツハイマー病などの神経変性疾患の世界的権威。カルフォルニア工科大学を卒業後、デューク大学メディカルセンターでMDを取得。カルフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)で神経学のチーフ・レジデントを務めた後、ノーベル賞受賞者のスタンリー・B・プルシナー博士に師事し、プリオンとアルツハイマー病の関連性について多くの研究を行う。UCSF、UCLA、カルフォルニア大学サンディエゴ校で教職を歴任。バーナム研究所にて高齢化プログラムを指導後、1998年、加齢専門研究所であるBuck Instituteの創業時社長兼最高経営責任者(CEO)に迎えられる。現在数百人の医師に「リコード法」の教育・普及を行うMPI Cognitionを創立、最高医療責任者を務める。
白澤卓二-監修
医学博士。白澤抗加齢医学研究所所長。お茶の水健康長寿クリニック院長。1958年神奈川県生まれ。1982年千葉大学医学部卒業後、同大学大学院医学研究科博士課程修了。東京都老人総合研究所病理部門研究員、老化ゲノムバイオマーカー研究チームリーダーなどを経て、2007年より2015年まで順天堂大学大学院医学研究科・加齢制御医学講座教授。専門は寿命制御遺伝子の分子遺伝学、アルツハイマ型認知症の分子生物学など。日本ファンクショナルダイエット協会理事長、米国ミシガン大学医学部神経学客員教授など。
山口茜-訳
医学ジャーナリスト。日本医学ジャーナリスト協会会員。プサラ研究所所長。株式会社プサラ・インスティテュート代表取締役。医師専門の医学新聞社に勤務し、これまで約20年間にわたり世界20カ国以上で取材活動を展開、取材した医師は2000人を超える。2013年に新聞社を退社後、2014年株式会社プサラ・インスティテュートを設立、「医学をわかりやすく」をモットーとした「プサラ研究所」として、高度な医学情報を医師や専門家だけでなく一般にもわかりやすく伝えている。
◆書籍概要
発症すると完治は不可能と考えられていた「アルツハイマー型認知症」が治療・予防が可能な疾患であることを解説した書籍です。
認知症の約7割を占めると言われるアルツハイマー型認知症の原因とその治療法として「リコード法」を紹介、解説しています。
アルツハイマー病に効果的であると言われる栄養素や食事法など「リコード法」の具体的方法が紹介され、すぐにでも実践できる内容が記載されています。また、なぜアルツハイマー病にリコード法が効果的なのか、認知症の根本原因と思われる三つの要素がどのように影響しているかを解説し、リコード法がどのよう要因に対して作用するのか丁寧に解説されています。
一つ本書を取るにあたり注意するべき点があります。本書に記載されている内容には医学的専門用語が多く使用されています。また415ページというボリュームの多い書籍になりますので、一度に読み切り理解することは難しいと思われます。
あとがき
本書の内容は読み解くのに時間がかかりました。しかし、アルツハイマー型認知症の理解・治療を考える上で必要不可欠な内容が多く含まれています。
私が介護職員として、老人ホーム・デイサービスセンターで認知症を患う方々の介護をしてきた中で「不治の病だから、できることは何もない」と考える職員の方を多く見てきました。私自身、本書を手に取る前までは認知症改善が叶わない自分の無力さに悩んだこともありました。
しかし本書で紹介される「リコード法」の内容の多くは生活習慣の改善であり、薬や手術などの医療従事者ではなく、本人とその周りの方々の力が大きく作用する治療法です。
つまり、認知症はダイエットなどと同じように、日々の生活習慣を改善することで治療を行うことができます。そして認知症を患う方の近くにいる「介護職員」「ご家族様」の存在が認知症改善には必要不可欠です。
認知症を患う方と接する機会がある「介護職員」認知症を患う方がいる「ご家族様」に本書を手に取っていただき、認知症が治る症状であり、認知症改善には何が良いのか?何が悪いのかを理解し、実践するバイブルとして扱っていただくことを切に願っております。
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