リコード法
アルツハイマー型認知症の根本治療として、デール・ブレデセン氏が提唱する治療法『リコード法』について解説していく。
リコード法とは
ブレデセン医師らによって、アミロイドβが蓄積する原因となる「三つの脅威」を取り除くために考案された治療法である。
2014年にブレデセン医師らが、この治療法により
アルツハイマー病の約9割に回復が認められたことを医学雑誌「Aging」(2014年度のAgingの伊ンパクトファクター(論文雑誌の信頼度)は6.4でそれなりのまとまった論文として評価される)で発表されたことで世界的に注目された。
これは世界で初めて、人間のアルツハイマー病が回復したことを報告した論文であった。
その後2017年には、少なくとも500人以上の患者さんが実施し、効果が認められているとしている。
リコード法の治療法として特異な点として「万人に効くアプローチ」ではないところが挙げられる。
ブレデセン医師らは、正常な脳では脳神経の保護・生育と破壊・縮小がバランス良く行われているのに対して、アルツハイマー病ではこのバランスが破壊・縮小に傾いていることを突き止めている。

そして破壊のバランスに傾ける原因として「36の要因」を特定している。
つまり、アルツハイマー病の原因は細かく見ると少なくとも「36」あり、一つの要因を防いだとしても他の要因によって病気が進行してしまう。
つまり、患者さん一人一人に対して異なった原因によって、アルツハイマー病は発症しており、その要因を見極め、改善していく必要があるということである。
こう言った理由から、アルツハイマー病は薬一つで治すことができないとされている。
2018年3月1日 著者:デール・ブレデセン 監修:白澤卓二 訳者:山口茜 発行所:ソシム株式会社『アルツハイマー病 真実と終焉 ”認知症1150万人”時代の革命的治療プログラム』
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