なぜ?怪しい交流磁気治療に血行改善の効果があるのか?メカニズムと研究から

交流磁気治療は全身の血管に磁気を当てることで、血行改善の効果を得る治療器です。
磁気を当てることで、なぜ血行が良くなるのか??そのメカニズムについて、記事にしたこともありました👇
今回は交流磁気治療が出来上がるまで、また磁気と人体との関係などより広い視点から、交流磁気治療のお話をしていきます。
なぜ?怪しい交流磁気治療に血行改善の効果があるのか?メカニズムと研究から 地磁気

交流磁気治療でなぜ血行が良くなるのか、そのメカニズムをお話をする上で、地球上の磁気「地磁気」が関係しているというところからお話します。
・地球は大きな磁石

まず、地球にある磁気「地磁気」とは何なのか?わかりやすいのが方位磁石です。
方位磁石が常に北を指すのは、地球の磁気を利用しているからです。
方位磁石の北を指している方はN極に、南を指す方はS極の磁石になっています。
磁石のN極が北を指すのは「北極がS極だから」
磁石のS極が南を指すのは「南極がN極だから」
私たちが住む地球自体が大きな磁石ということです。
磁気が放物線を描くように「南極(N極)」から「北極(S極)」へ流れる軌跡を、磁力線といい、この磁力線がある環境を磁場と呼びます。
この磁場がないと、地球は太陽のプラズマを直に受けて、生きていけない環境になってしまいます・・・それほど、磁場というものは地球に住む生物にとって大切な存在です。
・地磁気が減少している!?

磁場の強さは「ガウス」という単位で表すことができます。
地球上の磁場の強さは場所によって様々です。
日本周辺では0.5ガウス。
南極・北極では0.6ガウス。
赤道付近では0.3ガウスほどになります。
また、磁場は鉄に吸収される特性があるため、鉄筋コンクリートで作られた建物内などでは3〜4割ほど磁場が弱くなることがわかっています。
特にエレベーターや車の中ではほぼ半減してしまい、0.25ガウスほどしか磁場が確認できなくなるとのことです。
逆に河川敷や昔ながらのからぶき屋根の住宅などでは、0.5ガウスを表したそうです。
こういった生活様式の変化によって、鉄が身近になり磁場が弱くなる環境が増えたことと合わせて、地磁気そのものが弱くなってきていることがわかっています!
現在(2000年)に確認されている地球の磁力は500年前と比べて半減、100年前に比べて5%減少しているとのことです。
これは地球のS極とN極が逆転する「磁極逆転」に向けての減少期ではないか?と言われています。2000年後には磁力が0になるという説もありますが・・・
なぜ?怪しい交流磁気治療に血行改善の効果があるのか?メカニズムと研究から 磁気欠乏症候群

現代医学は原因を突き止めて、そこに対して投薬や手術などの方法で対処し、病気を治すという形をとっています。
そのため様々な検査が行われ、その原因を突き止める手段が進歩してきました。
しかし、どれだけ検査してもこれといって悪いところが見つからないことがあります。そうなると現代医学では手の施しようがありません。
頭痛、めまい、疲労感、不眠、イライラなどの症状があるけれど、はっきりした原因がわからない場合は、不定愁訴や自律神経失調症と診断され、漢方や生活習慣の改善によっての治療がなされることもしばしば。
こういった不定愁訴・自律神経失調症の原因として、医学博士の中川恭一氏は磁気不足によるものではないか?と考えており、これらの症状を「磁気欠乏症状群」と名づけています。
・磁気欠乏症候群の症状一覧
- 肩こり
- 腰痛
- 頸肩腕症候群
- 習慣性の便秘
- 不眠症
- 頭痛や頭重
- 胸痛
- 手足の不定の痛み
- 背中の痛み
- めまい
- 足や体のだるさ
磁気欠乏症候群で現れる症状の多くが、自律神経の乱れよって起こる症状と一致しています。
自律神経は「交感神経」「副交感神経」の二つの神経からなり、それぞれが時間帯、状況によってバランスをとって体内での働きをコントロールしています。
交感神経が優位になれば、血管が縮こまり(血圧が上がる)集中して物事に努め、運動や仕事の効率を上げてくれます。
副交感神経が優位になれば、血管が広がり(血圧が下がる)リラックスした状態になり、睡眠や内臓運動を促してくれます。
これらの自律神経の働きが、アンバランスになり、血圧が安定せず血液が滞ると、痛みの原因である物質や老廃物が頭・背中・肩などに溜まれば痛みやこりにつながります。睡眠時に交感神経が優位になれば不眠症になります。日中に副交感神経が優位になれば、眠気を感じ体がだるく感じることでしょう。
自律神経と磁気欠乏症候群の症状との関係が深いことがわかると思います。では、磁気と自律神経にどのような関係があるのでしょうか??
なぜ?怪しい交流磁気治療に血行改善の効果があるのか?メカニズムと研究から 磁気で体に起こる変化

磁気が治療に使われた歴史は古く、紀元前200年のギリシャでは磁石が下剤として用いられていたそうです。16世紀の後半からやっと、鎮痛効果を得るために磁気を利用する動きが出てきました。
紀元前から磁気を利用しようとした治療は存在しますが、磁気と生体との関係が肯定的に研究されるようになったのはごく最近の話で、1950年頃からと言われています。
・アレキサンダー・コリン博士の実験
アメリカのアレキサンダー・コリン博士の実験にて、磁気と自律神経との関係が紐づけられていきます。
博士は犬の頸動脈を体外に引き出し、血液の流れに対して直角方向に磁場を作用させると、血液の流れと直角方向に電圧が発生することを証明しています。
この電圧の強さは磁気の強さを2倍、3倍にするとそれに比例し、磁気を一定にすると血液の流れの速さに比例したとのことです。
コリン博士の実験により、血管に対して直角に当たっている磁力線をきって、血液が流れるとそこに電気が発生し微弱な電流が流れることが判明しました。
ではこの電流によって何が起こるのか??
・米・イリノイ大学のM・F・バーノシィ博士の発見
血液中には様々な成分が含まれています。
その一部にはプラス・マイナスの電気を持ったイオン、例えばカルシウムイオン、ナトリウムイオンなどが含まれています。一方で同じカルシウム・ナトリウムでもイオン化していないものもあり、それぞれが血液中で混在しています。
ところが血液中に電流が流れると、イオン化していない物質もイオン化することがわかっています。これを初めて発見したのがM・F・バーノシィ博士です。
博士はこの血液のイオン化現象を「電解質解離」であると考えています。
・デンマークのK・M・ハンセン博士の実験
この電解質解離により血液中でイオン化現象が起こることで、自律神経の働きが整うと考えられています。
それを裏付けるものとしてK・M・ハンセン博士の実験があります。
博士は若い健康な男女25名の肩甲骨の下の左右二箇所に傷をつけ、片方に磁場をかけ、もう片方にはかけずに自律神経の働きを見比べました。
その結果、磁場をかけると初めは副交感神経が活性化し、次第にその感受性が減少したとのことです。
つまり、磁気は何かしらの影響を自律神経に与えているのではないか?ということです。
・中川博士の考察
中川博士はバーノシィ博士・ハンセン博士の実験から、「人体に磁場を作用させると電圧を発生させ、それが血液中に電流を生じさせて電解質解離を起こし、自律神経に作用させているのではないか?」と考えています。
- 人体へ磁気を作用させる
- 新しい電気が起こる(電磁誘導)
- 血液中に電流が生じる
- 血液中のイオンが増える(電解質解離)
- 自律神経の働きが変わる
- 血液循環が良くなる
- 「肩こりの消失」「腰痛の改善」等の臨床効果が出る
自律神経が良くなれば、自律神経がコントロールしている血液の流れも良くなっていきます。
磁気欠乏症症候群の症状の多くが血行不良による症状と多くが共通している点からも、関係が深いものと考察ができ、磁気を当てて磁気欠乏症候群が改善されることは、自律神経の調整によって血行が良くなったことを示しているのではないか?と中川博士は考えています。
なぜ?怪しい交流磁気治療に血行改善の効果があるのか?メカニズムと研究から まとめ

交流磁気治療器がなぜ「コリをほぐして、血行を良くする」のか、詳しいメカニズムを解説しました。
交流磁気治療器の体験会場では説明しきれないような、少し専門的なお話になったと思います。
さまざまな専門家が交流磁気によって、血行が良くなるメカニズムが解明されつつありますが、その効能については「コリをほぐし、血行を良くする」ことの2点のみです!
それ以外の症状や病気に対しての治療効果は認められていません!
そのため、血行改善とコリの緩和以外の目的で、交流磁気治療器を勧めることはできません。しかし、血行を良くする効果が認められている時点で、体全体を良くすると言っても過言ではないでしょう。
交流磁気によって血行が改善される効果は、しっかり厚生労働省(国)が認めている治療効果になります!
また交流磁気治療について、詳しく紹介解説している記事を下記にまとめていますので、ぜひ!一読いただけると幸いです👇
怪しい交流磁気治療!こんな効果が出たら要チェック 参考書籍







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